エコシステムとは?(その3)<5分で解るシリーズ>

STOにおけるエコシステムとは?

 

その2はこちら

前回まで、新たな定義で用いられる場合の「エコシステム」の意味を紹介しました。
では、セキュリティ・トークンやSTOに関連して「エコシステム」という言葉が用いられる場合は、どのような定義で用いられているのでしょうか?

 

STOにおける「エコシステム」の定義

結論から書くと、語り手によってその意味するところは全く異なり、明確な定義があるわけではない。
というのが答えとなります。STもSTOも新しい概念であり、また新しい方の意味の「エコシステム※」もまだまだ認知度が低い言葉であるため、共通の認識や定義はできていないようです。
※ 生物学で用いられる「生態系」ではない方のエコシステムのこと。

ブロックチェーン業界では、「エコシステム」という言葉は最近の流行語になっているようで、ブロックチェーンやST、あるいは仮想通貨に関連した記事を読むときや講演を聞くときには、頻繁に「エコシステム」という言葉が登場します。しかし、語り手によってその意味するところは全く異なるようだ、というのが実態でしょう。
トークンエコノミクスとほぼ同義で使う人もいれば、特定のトークンを取り巻く環境という程度の意味でエコシステムという人もいます。または、ブロックチェーン技術と仮想通貨市場全体を表す巨大な概念としてエコシステムと言っている人も見かけます。

伝統的な市場の経済学や経営学で用いられる「エコシステム」も、小規模なものから大規模なものまで語り手によってスケールが異なりますが、こちらの場合は少なくともごく小規模な企業協力や未発売の新製品に対してエコシステムという言葉が使われることは(滅多に)無いのに対して、ブロックチェーンとSTの場合は、STO前のトークンにまでエコシステムという言葉が使われており、いささか無節操にすぎるきらいがあります。

 

「エコシステム」って結局なに?

では、実際に『セキュリティ・トークンのエコシステム』という言葉が出たときにそれはどんな意味で使われていて、どう理解すれば良いのでしょうか?
上記の通り語り手によって大きく異なりますが、大きく分類すると次のような意味で用いられることが多いようです。

  • 特定のトークンを核にした商品やサービスの在り方と、その利用者の関係
  • 特定のトークンが使われる状況(利用シーン)と、それを使う人々の関係
  • トークンを発行する企業と、顧客や取引先とのビジネスの関係
  • トークンエコノミクスやトークンマトリクスと同義
  • 仮想通貨の市場(すべての仮想通貨を含む)と参加者
  • 将来の可能性までも含めた、トークンとブロックチェーンを取り巻く環境のすべて
  • ブロックチェーンが用いられるマーケット全てを包括した概念

このように、その定義はとても曖昧です。前後の文脈やトピックから、語り手の伝えたいニュアンスを察するしかないのが実際のようです。その1で紹介したような、伝統的市場で使われるエコシステムの意味はもう少し限定的なのですが、新興市場であるセキュリティ・トークン世界では、しばらくはよく分からない言葉として使われ続けそうです。

(おわり)

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