ハウィーテストとは<5分でわかるシリーズ>

ハウィーテストとは?

 

STOについて議論をするときには、ハウィーテストは避けては通れない話題です。
今回は、ハウィーテストとは何かについて解説します。

 

証券の定義

STOは、証券(セキュリティ)をトークン化して発行することであり、ICOとは異なる資金調達方法です。

STOでは、発行されるトークンが証券とみなされるので、金融証券取引法(金商法)等の対象となり、トークンを発行しようとする企業やプロジェクトチームなどの発行体は、法律に基づいた届け出の義務や管理・報告の義務が生じます。従って、届け出、管理、報告に莫大な時間とコストが必要となり、あるいは法的責任が課されることにます。一方で、ICOで発行されるコインは、証券ではないので金商法等の管理を受けず、従って管理コストが不要で簡単にごく短期間で資金が調達できるために大流行しましたが、法的拘束力が一切ないために詐欺が横行しました。

ICOで資金を調達しようとする発行体は、自身のコイン(トークン)が証券とみなされないように細心の注意を払い、法の適用を逃れます。では、どうすればトークンが証券とみなされない、あるいはみなされるのでしょか?

その基準の代表的なものがハウィーテスト(Howey Test)です。

2018年前半に米国証券取引委員会が、イーサリアム(ETH)は証券なのか否かを議論し、最終的には証券ではないとの結論を下しましたが、この時もハウィーテストが判断の基準となりました。

 

ハウィー事件

ハウィーテスト(Howey Test)は、ハウィー事件(Howey Case)という金融事件が元となって制定された試験(確認項目)であり、特定の金融商品が証券に該当するのかしないのかを判断するために使われるようになりました。

ハウィー事件とは、1946年にフロリダ州で起こった金融事件と、それをついて争われた一連の裁判の総称です。 当時、W・J・Howey社は、自社がフロリダに所有するオレンジ果樹園の所有権を投資家に販売していました。 米国証券取引委員会(SEC)は、同社の土地の所有権の販売行為を、資金を調達し、当該資金を利用して収入・利益を得ようとする契約の仕組みであり、これは投資契約であり、即ち証券である、として告訴しました。 Howey社とその弁護団は反論しましましたが、最高裁判所はSECの主張を認めました。

この時、最高裁判所のマーフィー判事が用いた「特定の金融商品が証券に該当するかどうかを判断する基準」は以降も同様の事件の判断に用いられ続けており、この事件にちなんでハウィーテストと呼ばれるようになりました。

 

ハウィーテストの内容

ハウィーテストでは、特定の金融商品が、次の要素を持つかどうかを判断し、証券に該当するかどうかを判断します。テストは、証券に該当するかどうかを、書類上の要素で確認するだけではなく、その投資の趣旨についてより深く検証します。 その投資商品が、株式とか債券という名称を持っていなくても、そのような性質を持っていたのならば証券とみなされます。

証券に該当するかどうかを判断するための項目は主に次の4点です。

 

  • その商品がお金の投資でなければならない
    投資家は、一定額のお金を払っているかどうか。あるいは明確な金銭価値を持つ他の資産を支払っているか。
  • 投資によって利益が得ることが想定される
    投資家は、彼等が投資した対象の事業から利益が得られることを想定しているかどうか。
  • 事業体への純粋な投資であり、投資家が運営に関与していないこと
    将来の利益は、投資家以外の努力によって作られ、配分されているかどうか。
    投資家の出資金は、主に、あるいは完全に投資家のコントロールの外に置かれているか。
    もし、投資家が自ら利益のために労働したり、利益の創出に大きく影響する命令を出せるならば、それはおそらく証券ではない。
  • 共同事業であること
    事業者と投資家が一対一の関係であったり、ごく限定的な人物のみが投資に参加している場合は、それはおそらく証券ではない。

 

これらの4項目にどの程度該当するかによって、証券かどうかの判断がなされます。

ハウィーテストは米国の基準ですが、多くの国でこれに準ずる基準が用いられているため、トークンを発行しようとする場合は、これらの項目を意識すべきです。

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